紫外線まめ知識

紫外線とは?

太陽光の中の紫外線と種類

太陽は地球から1億5,000万 km の距離にあり、太陽光は太陽内部の水素の核融合反応で作り出される光エネルギーです。作り出された光エネルギーの22億分の1が、わずか8分足らずで地球に届きます。地球上に届く光、日射には、可視光線と赤外線と紫外線がまざり合って含まれています。

紫外線

可視光は、生き物に視覚を与え、植物の光合成を行っています。赤外線は、目には見えませんが熱として感じることのできる光です。日向ぼっこで温まるのは赤外線のおかげです。そして紫外線は、赤外線と同じように目には見えない光です。可視光の紫の外側にある目に見えない光という意味です。さらに紫に近い側から順に UVA、UVB、UVC に分けられます。

 

UVA は太陽から直接地球に届き、火が昇っていれば必ず存在しています。UVB はオゾン層に吸収されるため、オゾン層の量に影響されます。昨今ではオゾン層の破壊により UVB の届く量が増加しています。UVA に関してはオゾン層が破壊が起こっても増加しませんが、常に太陽光に存在しています。UVC はオゾン層に完全に吸収されるので地上には届いていません。

 

紫外線はどんなもの?

紫外線はの長さによって三つに分けられます。一番波長の長い UVCは大気中の酸素やオゾン層で吸収されてしまうため地表にほとんど到達しません。 UVA は一番波長が長く私達が浴びている紫外線の90〜95%を占めています。波長が短いものほど強力なエネルギーをもっているため UVB は,UV A より皮膚に強い刺激を与えます。さらに UVA に比べ1000倍以上の有害作用があると言われています。

 

UVA、UVB、UVC

紫外線の量は最大値は UV でも UVB も正午前後になります。 UVB はオゾン層や雲などの影響を受けるため、 UV A より一日の変動幅が大きくなります。朝とお昼の紫外線量比較すると正午近くの UVBは8時台の約3倍になりますが UVA は2倍にもなりません。 UVB は早朝や夕方には非常に弱く UVA は日の出とともに大きい紫外線量が届き、日没までの強度の変更はそれほどありません。

 

紫外線の強度は曇りの日や雨の日には雲に吸収・反射・散乱され地上に届くと弱くなります。しかし明るい曇りの日には紫外線は晴れの日と同等かそれよりも多いこともありますので注意が必要です。UVB は大雨で空が暗いときでも20〜30%くらいはあります。薄雲り程度であれば50〜80%が降り注いでいます。

 

また木陰などでも直射の場合の40〜50%の紫外線を受けてしまいます。地表からの反射する紫外線は、アスファルトやコンクリートで20%、プールや海などの水面で20%、芝生や土では10%以下などと言われています。日陰でも紫外線を意識しなければいけません。
そして室内にも、屋外で浴びる約80%の紫外線が入ってきているとも言われています。室内でも本当は日焼け止めが必要が必要なのです。

 

紫外線がシミをつくる

紫外線とシミ

日焼けで赤くなった後、皮膚全体が日増しに黒くなります。紫外線を受けた表皮の角化細胞が色素細胞にメラニンを作るよう指令を発します。色素細胞で作られたメラニンは、その周辺の角化細胞に分け与えられ、特に沢山メラニンが受け渡しされたところがシミになってしまいます。これは紫外線を長年浴びていたため、メラニンが作る色素細胞の遺伝子に変異が生じてメラニンを過剰に作り出すためです。また、表皮の90%以上を占める角化細胞の遺伝子にも異常が生じ、色素細胞を刺激し、メラニンを作らせる信号、サイトカイン、ニューロペプチドを沢山作ることも大きな原因です。

 

紫外線がシワをつくる

紫外線とシミ

長い間繰り返し紫外線を浴び続けることにより、肌がくすみ、皮膚の弾力が失われ、深いシワが形成されます。これは光老化と言われ、紫外線を浴びている表皮の角化細胞や真皮内の線維芽細胞から蛋白分解酵素が分泌され、真皮の膠原線維、弾性線維、基質を壊します。それらが不完全に修復されることで光老化が生じます。2分間太陽光を浴びれば、紫外線が真皮まで届き、皮膚のコラーゲンを小さく切る酵素が作られます。そして真皮にあるコラーゲンやエラスチンといった皮膚のハリや弾力に関わる大切な線維をブツブツと切ってしまいます。特に顕著にみられる光線性弾性線維症で光老化に伴う弾性線維の変化は弾性線維の本来の機能を損ね皮膚の弾力性の低下をもたらし深いシワやたるみを生じることになります。

 

皮膚がんの発生の原因となる紫外線

紫外線と皮膚がん

UV Aは、真皮にも約30%は届き、細胞内外で吸収され活性酸素を作りタンパク質や脂質だけではなく、遺伝子 DNA に傷を付けてしまいます。 UVB は皮膚細胞の遺伝子DNA に直接吸収されて遺伝子 DNA に沢山の傷を付けてしまいます。UVB 、UVA はともに活性酸素種の発生を介してもDNAに酸化的損傷を与えます。細胞は遺伝子とばれるプログラムによって細胞に必要なたんぱく質を作っています。 DNA の損傷は、巧みに修復されますが、損傷が過剰であったり、繰り返し損傷を受け続けると修復エラーが起こり、この突然変異が皮膚がんにつながります。さらに紫外線による免疫抑制、特に抗原認識が破たんすることで発生したがん細胞の排除が行われず、がんはさらに増殖してしまいます。一般的に長時間持続して紫外線を浴び続けていると日光角化症、進展して有棘細胞がんが発生し、間欠的に紫外線を浴びている状況でも基底細胞がんや悪性黒子型黒色腫が生じやすいと言われています。色白の人や子供の頃に水疱ができるほどの強い日焼けを繰り返した人は前がん症になる率が高いこともわかっています。

 

紫外線が免疫機能を低下させる

紫外線と免疫機能の低下

体に害をもたらす、細菌、ウイルス、アレルギー物質などの異物から体を守るための大切な機能である自己防衛システムである免疫機能を紫外線は低下させてしまいます。紫外線を浴びると皮膚の免疫反応大切な役割をもつランゲルハンス細胞がダメージを受け、ランゲルハンス細胞は表皮の中でネットワークを形成し、進入してきた化学物質や病原体、皮膚で発生したがん細胞を異物として認識してくれます。異物に対して免疫反応が起き、異物を排除してくれます。ランゲルハンス細胞は紫外線の影響を非常に受けやすく、数が著しく減少し働きも異常を示します。全身に紫外線を浴びると全身の免疫システムにも影響を与え体は防御機能を整えられなくなります。日光浴が体に抵抗力をつけるという説は何の裏付けもない印象で作られた話だと言われています。

 

紫外線は目にも悪影響を及ぼす

紫外線と白内障、翼状片

紫外線を長年にわたって浴び続けていると目にも慢性障害が起こります。翼状片、角膜病変(結節性帯状角膜症)、白内障などが発生します。日本人の50代以上の2人に1人は白内障と言われています。白内障は眼球の水晶体が濁って視力が衰えたり、症状が進むと失明したりする疾患です。一番多いのは老人性白内障で加齢や紫外線、喫煙、栄養不足、薬物、アルコールなどが原因と言われています。紫外線量の多い地域ほど、白内障の有病率が高いことからも紫外線の影響が大きいことが理解できます。紫外線が原因のものでは水晶体の周辺が濁る皮質型、水晶体の後部の膜が濁る後のう下型混濁が多いと言われています。

翼状片は眼球結膜の主に鼻に近い側から毛細血管と膠原線維が増殖した結膜が半透明の膜状に瞳孔に向かって翼状に伸びてきます。角膜の変形のため乱視となったり瞳孔を覆って視力障害を起こします。

 

紫外線による光線過敏症

紫外線アレルギー、光線過敏症

光線過敏症は健常者では全く影響のない光線の照射により異常な皮膚反応を生ずる疾患です。主な光線過敏として、DNA修復障害・色素性乾皮症、酵素欠損による代謝障害・ポルフィリン症、外因性光アレルギー性、光毒性・光線過敏型薬疹・光接触皮膚炎、内因性アレルギー性・日光じんま疹・多型日光疹・慢性光線性皮膚炎、種痘様水泡症。

ポルフィリン症は赤血球を構成するヘモグロビンの成分となるヘムの代謝に関わる八つの酵素のいずれかの活性が低下して起こる病気です。ある種の薬は紫外線を吸収し光アレルギー性、光毒性を発揮するため内服や外用することにより紫外線に当たった部位が真っ赤になったり水ぶくれを作ったりします。内服した場合は光線過敏型薬疹、外用した場合は光線接触皮膚炎をまねきます。接触皮膚炎は香料、日焼け止め成分、植物などが原因となることが多いです。日光に当たった 部位にだけ症状がおきる、日光じんま疹や湿疹ができる多型日光疹、慢性光線性皮膚炎などがあります。

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